雲の王国(ひとりの時間に考えたこと)

30代。日々考えていることのあれこれ。ひとり時間の楽しみ方とか綴ってます。

NHK「クローズアップ現代」での樹木希林さんが粋だった件

NHKの人気番組「クローズアップ現代」のメインキャスター、

国谷裕子さんの降板が先月に発表されてから各方面で疑問の声が上がっています。

 

www.huffingtonpost.jp

 

news.livedoor.com

 

そんな中、本日のクローズアップ現代にゲストで出演した女優の樹木希林さん。

テーマは「がんを生ききる」。

 

全身にがんが転移し、闘病していた樹木希林さんに

がんとどう向き合うかをインタビューする内容でした。

 

限りある命をどう生きるかという重いテーマでしたが、

希林さんはがんから「気づき」をもらい、学ぶことがあると話していました。

 

そんな中、番組があと数十秒で終わろうという時に

希林さんがたたみかけるように話し出しました。

 

それはがんと向き合うには日々の中で

「嬉しいことをする」ことが大事との話しでした。

 

最近嬉しかったことが、このクローズアップ現代に出演してくださいって言われたことだそうです。その後に希林さんが言った言葉がこちら。

 

私、国谷さんにお会いしたくて。あなたとっても素晴らしいわ。

国谷さんみたいな宝がいるNHKって本当に素晴らしいわね!

 

国谷さんがいえいえと謙遜しながら深々とお辞儀をしたところで

番組終了です。

 

す、す、す、すごい!

これ、明らかに国谷さんを降板させたNHKへの批判ですよね。

 

しかもそれを問題になっているNHKの当番組内でしっかりと発言。

かっこよすぎます、樹木希林!

ロックですよ、粋ですよ。

 

 皮肉めいた言葉でユーモアに伝えることができたのは、

大女優の樹木希林さんだからできることなのかもしれません。

 

しかも番組終了にピタリと合わせるように言うのですから。

まるで映画を見ているようでした。

 

そして言葉のチョイスが上手いです。

「降板させるなんておかしい!」と声高に言ったのなら、

その部分がカットになるのは目に見えています。

 

でも「NHKって素晴らしいわね」って言葉なら

番組側も切ることはできないですよね。

言葉通りに受け取ったなら褒められていますもん、NHKは(笑)

 

ユーモアって強いですね。

 

抗議や批判をする時に、伝え方が攻撃的すぎると

お互いが感情的になり、相手に意見を伝える・相手の意見を聞くということよりも

「怒ること」がメインになってしまうことも多いような気がします。

 

もちろん「怒り」という感情は大事ですけれども

それを相手にただぶつけるだけでは、言いたいことの本質が伝わりにくいし、

怒りで気力や体力を無駄に消耗してしまいます。

 

特に抗議したい対象が、権力が強く大きい場合は。

 

そんな時は、視点を変えてユーモアで訴える。

これなら相手も感情的になりにくいし、

訴えたくても訴え辛いのではないでしょうか。

 

 

希林さん、この番組に出演するのが決まった時から

物申すことを決めていたのではと思います。

 

公共放送で、しかもゲストで招かれての立場で

この発言をするのはかなりの覚悟だったと思います。

 

今日のクローズアップ現代のテーマ「がんを生ききる」。

希林さんにとって限られた命でできること。

その一つが、大きな権力にユーモアで立ち向かうことだったのかもしれません。

それを番組内で見事に体現してくれました。とても印象に残る回でした。

 

 

来週からがんの治療に専念されるそうです。

 

病気を乗り越え、カムバックして

また映画やテレビで、

元気な樹木希林さんの姿を見せて欲しいです。

 

今日の希林さん、本当に粋でした!

 

 

おわり

 

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